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2025/11/26 11:00

こんにちは。新潟県・燕三条のIH鍋・フライパンのパイオニア「フジノス」です。
「マーブルコートの鍋やフライパンって危険なの?」「空焚きすると毒ガスが出るって本当?」
SNSや口コミでこうした不安の声を目にして、心配になっている方もいるかもしれません。
結論から言うと、正しく使用すれば安全です。
今回はマーブルコートの安全性について説明します。
マーブルコートとは?その正体を正しく理解する
マーブルコートとは、調理器具の表面加工の一種で、フッ素樹脂(PTFE)に大理石(マーブル)の微粒子を混ぜ込んでコーティングしたものです。
フッ素樹脂の「焦げ付きにくさ」という最大のメリットに、硬い鉱物である大理石の粒子を加えることで、コーティングの強度を高めています。
これにより、フッ素加工の弱点であった「剥がれやすさ」「摩耗への弱さ」を克服し、耐久性を向上させています。
マーブルコートの特徴
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焦げ付きにくい |
食材がくっつかず、ストレスなく調理できます |
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お手入れが簡単 |
汚れがスルッと落ちるので、後片付けが楽になります |
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耐久性が高い |
一般的なフッ素加工よりもコーティングが傷つきにくく、長持ちします |
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見た目が美しい |
高級感のある大理石模様がキッチンを彩ります |
マーブルコートとテフロン・ダイヤモンドコートの違いは?

フッ素加工の鍋やフライパンを探していると「マーブルコート」のほかにも「テフロン」や「ダイヤモンドコート」といった言葉も同時に聞くことが多いでしょう。
違いに混乱する方も多いものですが、これらはすべてフッ素樹脂加工(PTFE加工)の一種です。
違いは「配合される粒子」や「ブランド名」にあります。
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加工名 |
基本素材 |
配合物 |
特徴 |
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テフロン加工 |
フッ素樹脂(PTFE) |
基本的にはなし |
「テフロン」とはケマーズ社(旧デュポン社)のフッ素樹脂コーティングの商標(ブランド名) |
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マーブルコート |
フッ素樹脂(PTFE) |
大理石の微粒子
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フッ素樹脂に大理石を配合し、耐摩耗性を高めたもの |
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ダイヤモンドコート |
フッ素樹脂(PTFE) |
人工ダイヤモンドの微粒子 |
フッ素樹脂にダイヤモンドを配合し、非常に高い耐久性を実現したもの |
つまり、マーブルコートはフッ素加工の性能を強化したバリエーションの一つなのです。
なぜ「マーブルコートは有害」と言われるの?
では、なぜマーブルコートは「有害」というイメージが広まってしまったのでしょうか。
その原因は、主に以下の3つの誤解にあります。
■誤解①過去の化学物質「PFOA」問題への不安
マーブルコートを含むフッ素加工が有害と言われる最大の理由は、かつて製造工程で使用されていたPFOA(ペルフルオロオクタン酸)という化学物質の問題です。
PFOAは環境中に長く残留する性質を持ち、人体への蓄積や健康への影響(発がん性の可能性など)が懸念されていました。
しかし、現在日本国内で正規に製造・販売されているマーブルコート製品にPFOAは使用されていません。
つまり、少なくとも2015年以降に国内で購入した製品であれば、PFOAフリーであり安全です。
過去のPFOA問題のイメージが残り「フッ素加工=有害」という誤解が生まれてしまったのです。
■誤解②「マーブルコート」特有の有害性があるという思い込み
「マーブルコート」という名前から、大理石に何か特殊な有害性があるのではないかと考える方もいますが、そんなことはありません。
配合されている大理石は天然鉱物であり、それ自体は無害な素材です。
マーブルコートの安全性は、フッ素加工のベースであるフッ素樹脂(PTFE)の安全性と同じといえます。
■誤解③高温調理で有毒ガスが発生するという不安
「フッ素加工の鍋・フライパンから有毒ガスが出る」と聞いたことがある方もいるでしょう。
この情報は一部は正しいのですが、通常の料理では心配ありません。
フッ素樹脂(PTFE)は、以下のような温度特性を持っています。
● 通常の調理温度:150〜190℃前後
● 食用油が煙を出し始める温度:約200℃〜
● フッ素樹脂が熱分解を始める温度:約260℃以上(ごく微量に変化)
● 有毒ガスが発生する温度:350℃以上の高温時
食材や油が入った状態で普通に調理している限り、260℃を超えることはほとんどありません。
ガスが発生するほどの高温になるのは、空焚きしたまま放置した場合など、異常な使い方をしたときだけです。
これはマーブルコートに限らず、すべてのフッ素加工鍋・フライパンに共通する性質です。
「中火以下で使用し、空焚きを避ける」という基本さえ守れば、有毒ガスが出る心配はありません。
【結論】マーブルコートは有害ではない
結論として、マーブルコートも基材であるフッ素樹脂(PTFE)も、以上の理由から安全な物質と言えます。
ただし、コーティングが剥がれてくると焦げ付きやすくなり、調理器具としての性能は低下します。
健康上の問題ではなく「使い心地の問題」として、買い替えを検討するサインと捉えましょう。
安全性にもっとこだわるなら、信頼できるメーカーの鍋・フライパンを

フライパン選びで最も重要なのは、最終的に信頼できるメーカーの製品を選ぶことです。
例えば、IH調理器のパイオニアとして知られるフジノスでは、素材・構造から安全性を追求した鍋・フライパンを提供しています。
フジノスが採用する多層鋼の調理器具は、熱伝導と保温性に優れているため、フッ素加工が最も得意とする中火調理でも、食材にムラなく均一に熱を伝えられます。
これにより、焦げ付きの原因となる無駄な強火を自然と避けられ、結果としてコーティングの劣化を防ぎ、鍋・フライパンの長期間利用が可能です。
本質的な使いやすさと安全性を追求する方は、ぜひ一度フジノスの製品をご覧ください。
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